【映像翻訳】満員御礼!
2011年8月12日 15:14
林完治さんの新クラス「林完治の字幕翻訳トレーニング特別講座」は、受講者すべての手続きが済み定員満了となりました。キャンセル待ちの方、大変申し訳ありませんが次の機会をお待ちください。
開講はいよいよ来週の土曜日。林さんによれば「今までにないスタイルで字幕翻訳の基本をたたき直す」とのことですので、どんな授業になるか楽しみです。乞うご期待。
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【映像翻訳】林完治さんの新クラス 追加情報です
2011年7月29日 15:43
7月11日のブログでご紹介した「林完治の字幕翻訳トレーニング特別講座」の担当講師・林完治さんからメッセージをいただきましたのでご紹介します。
「①シーンの説明→②ドラマ、アクション、コメディなど各ジャンル特有の用語、翻訳するうえでの注意点説明→③演習→④解説」
こんな感じで普段の授業は行われます。それですぐうまくなる人もいますが、うまくなるのに時間のかかる人もいます。
そこで、「分かりやすい簡潔な文章を書く」ことに焦点を絞ったのが今回の授業です。
字幕演習のほかに新聞記事のような簡潔な文章を書く練習をすることによって語彙を増やしながら、ひとりよがりな字幕でなく読む人に理解してもらえる字幕を作れるようにします。
具体例をあげると、「円高の記事を100字以内で書きなさい」「東京の明日の天気予報を100字以内で書きなさい」といったこともやろうと考えています。
ある意味、ひとつの学習法の確立という実験的な側面もありますが、「今までの方法でなかなかうまくならない」と思っている人はぜひ参加してみてください。(林完治)
ただ今申込み受付中ですが、まもなく定員満了になりそうです。
受講を希望される方はお急ぎください。
http://www.vta.tfc.co.jp/topics/t_seminar_hayashi2011.html
開講は8月20日(土)です。お楽しみに。
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【映像翻訳】林完治さんの新クラス開講!
2011年7月11日 14:06
「24」「マトリックス」「アンストッパブル」「エクスペンダブルズ」など、数々の話題作の字幕翻訳を手がける林完治さんによる期間限定の新クラス「林完治の字幕翻訳トレーニング特別講座」が8月20日から始まります。
毎週土曜、全8回の短期レッスンで、映像テクノアカデミアの在校生・卒業生なら誰でも受講できます。ただし、受講資格のひとつに「積極的に発言すること」という謎の条件も。何やら普段の授業とは違った雰囲気のレッスンになりそうです。
林完治さんからのメッセージ「もう一度初歩から学びたい人へ」にあるように、勉強中だけどあらためて土台を固めたい人、仕事や家庭の都合で休学中だけど近々勉強を再開したい人などに最適なクラスです。
定員20名、8/10申込み締め切りなので、興味のある方はお急ぎください。
詳しくはこちら↓
http://www.vta.tfc.co.jp/topics/t_seminar_hayashi2011.html
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【映像翻訳】「こんな凄い台詞が書かれていたのです」-映像翻訳を目指す皆さんへ―
2011年7月 8日 13:20
テクノアカデミの開校以来から、「映像翻訳科」の講師をしていただいていた
佐藤一公先生がこのたび勇退されました。
ご本人曰く「もう年やし、ここらへんでイイヤロ、ほんにツカレタワ」と関西弁で呟かれるのです。ゼンゼン良くはないのですけど、それに佐藤一公節の名講義が聞けなくなるのも、アカデミアにとって大きな痛手なのですが、ご本人のたっての希望となればこれも致し方なし・・・先日関係者一同で色紙に、御礼の言葉を書いてお送りしたのでした。
でもここで映像翻訳志望の皆さんに、お伝えしたかったのはこんなことではありません。一公さん(通常私たちはこう呼んでおりました。「どんだけー」の人ではありませんからご注意)が、どれだけすごいことをやっていたか、いや正確に言えば書いていたか、それを少しご紹介いたしましょう。
たとえば、こんな作品。
皆さんは「事件記者 コルチャック」というシリーズをご存知でしょうか?大昔のシリーズです。
私は、偶然1冊だけ当時の録音台本をもっています。いわば、私だけの宝物(捨てないでヨカッタ!)。表紙には録音日昭和51年2月21日と記されています、つまり1976年に日本語版が制作され、日テレで放送されていました。このシリーズの翻訳は、ほかでもない一公さんです。
コルチャック:いや探らなきゃしようがないんだよ バーノンを消した二人組が証拠物件 をおれが握ってると思ってさ 渡せってんだ いやなら殺すって ビンセント :脅迫おどしは記者にはつきものだそ んなものにガタついててこのシカゴ でやってけるか コルチャック:しかしテキはほんとにやる気なんだ よボス こっちへきてみて いいからケツもちあげてここまでき てよ オラオラ早く ビンセント :(ためいき) なんだようるせえなあもう コルチャック:窓の外を見てよ ほら高架線の下のとこ ネ 新聞をもったやつが立っているだろ う |
コルチャックは通信社の新聞記者、ビンセントはその上役、チンピラに脅迫されているんでしょうね。オフィスの下にあやしき見張りが立って、コルチャックが出てくるのを待っているシーンなのでしょう。
私が驚くのはこの台詞です、まるで日本の刑事ドラマにでも出てくるシーンのような、日本人がそこらへんで喋っているような日本語。こんな台詞が35年も前に書かれていたのです。
最近の外国のドラマでは、アドリブ的な台詞が多くなっているにもかかわらず、翻訳された吹替の台詞は直訳調のもの、自然とはほど遠い日本語がたいへん多くなっています。つまりオリジナルと逆行しているのです。
コルチャックの台本、つまり私の宝物を眺めるたびに、すでに、昔、昔に、一公さんははるか高みを軽々と飛んでいたと思うと、ただただ「すごい!」と感嘆するよりないのです。
岩本令先生の言葉
「なかでも一番手っ取り早かったのは先輩方のドラマを見て素晴らしい言葉を拝借する方法です。一番のターゲットは一公先生です。その頃の私のモットーは「追いつけ一公、打倒一公」実に畏れ多いことで、もちろん追いつけるはずもなく30数年たってもお背中もみえません。」
これは「映像翻訳科」講師メッセージのコーナーの岩本先生の言葉。これはウソでもお世辞でもないと思います。映像翻訳者ならだれでも、一公さんを密かな絶対的目標にしていたのですから。
一公先生、吹替の特別講義をぜひ期待しています。台詞を書く極意を教えてください。
あんなすごい台詞、どんな翻訳者がこれから書くのだろう?出て来い、出て来い、次の世代を担う若き翻訳者よ!
アカ賢でした
【映像翻訳】吹替翻訳に物申す!!
2011年6月21日 16:57
ちょっと挑発的なタイトルで始めてみました。
半年ぶりの登場、男守骨斗(だんすこっと)です。
梅雨、ですね。私は嫌いです。
まあ、「好き」って人もあまりいないんでしょうけど。
洗濯物が乾きにくいとか、ジメジメして不快とか嫌いな理由は色々あるんですが、
今年はぶっちぎりでこれですね。
お気に入りの自転車に乗れない!
お気に入り過ぎて、濡らしたくないので、雨の日は乗らないようにしてるんですが、
しばらく乗らないと、そこそこストレスが溜まってきますね。
カラッと晴れた青空の下、緑が生い茂る代々木公園の、
その木々と葉をくぐり抜けるようにして走るのは、まさに「爽快」の一言。
そんな日が一日も早く訪れることを勝手に祈っている、今日この頃です。
そろそろ本題に。
前回のブログにも書いたように、
私はアカデミアの声優・俳優科の講師と、吹替のディレクターという二つの仕事を
「どちらも本業」という心構えでやっているのですが、実はもうひとつの仕事があります。
「節操ないな~」なんて言わないでください、本人も何となくそんな気がしてるんですから。
いや、ところがこれは、私が日本語吹替版の制作に携わる人間である限り、
絶対に疎かにできない要素であり、深く関わるべき要素であると思うのです。
それは、吹替翻訳の講師。
とは言っても、英語ができるわけではないので、訳し方を教えているのではありません。
あくまで、ディレクターとしての見地から、どういう吹替翻訳が望ましいかを伝えるという
「特別講義」という形での授業です。
この授業は先月行われたのですが、
ディレクターの仕事内容や翻訳者との関係性、台詞の尺の長さの合わせ方についてや、
読みやすい翻訳原稿の書き方などを、体験談、主に失敗談を織り交ぜながら説明しました。
生徒のみなさんも、普段あまり聞けない話だからでしょうか、とても熱心に聞いてくれていたようです。
昨年まではこの1回こっきりでしたが、今年からはこの授業と「アフレコ実習」という授業が連動し、
より実りの多いものになりました。
「アフレコ実習」がどういうものかと言うと、
某有名映画のワンシーンを、授業の時間内で生徒のみなさんが吹替翻訳し、
それを次の授業で、プロの声優さんに読んでもらう、というもので、
しかもただ読むのではなく、収録現場さながらの環境で実際に台詞を収録し、
その場で映像と合わせて見て確認するという、とても実践的な授業です。
「同じ映画の同じシーンなのに、これだけ違いが出てくるものか!」
というのが私の印象。
そこには誤訳といった問題も含まれますが、
書き手によってキャラクターの印象がずいぶん異なるものだな、と感じました。
これはまさに一目瞭然だと思ったのが、台詞の尺の長さ。
翻訳していく過程の中で、「尺合わせ」という、オリジナルの台詞の長さに合うように
日本語の台詞の長さを調整する作業があるのですが、
声に出して読まれることをイメージしながら、実際に声を出してやらないと、適切な長さにならないのです。
その「声出し」を怠ったのでしょうか?
「これ早口言葉?」くらいのスピードで読まれる台詞がいくつか見られ、
思わず吹き出してしまうこともありました。
しかしそれも、プロの声優さんがどのくらいのスピードで台詞を読めるものなのか、
また、どのくらいのスピードだと聞きやすいものなのか、というものを
収録現場に近い環境の中、「感覚」で捉えられたということはとても大きな収穫だったのではないかと思います。
授業を受けられた生徒のみなさんには、
この経験を、夏から秋にかけて行われる
「映像翻訳科×声優・俳優科 コラボレーション授業」
そしてさらにその先にある「卒業試験」とも言うべき
「トライアル」にうまくつなげていって欲しいと思います。
その先々には、私、男守骨斗(だんすこっと)が立ちはだかるはずです。
鬼の形相で・・・(笑)