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【映像・広告】カンヌライオンズ2012報告会 その1

2012年10月 9日 15:35

10月4日(木)、有楽町朝日ホール(マリオン)11階大ホールにて、ACC主催『カンヌライオンズ2012報告会』が行われました。カンヌライオンズ10部門で審査に参加された11名が出演、複数のセッションで各部門の特徴やグランプリ作品などの受賞作品に関する報告をする会です。

12時半から始まった報告会は、当初の予定だった18時を過ぎて18時半近くまで延長して終了!
なんと!6時間の報告会となりました。

カンヌライオンズは正式名称を
「Cannes Lions International Festival of Creativity」
といいます。この名称は2011年から使用されており、以前は、
「Cannes Lions International Advertising Festival」
と言っていました。
アドバタイジング(=広告)の文字が消え「クリエイティビティ」という言葉に統合されています。
広告のこれからを予見するような名称変更でした。

ACCの主催するこの報告会は、いつもはTVCMを中心に行われていたのですが、今年はTVCM以外のジャンルも取り上げ、たくさんのジャンルに関して報告をしてもらうというものになりました。
いきおい、報告会の時間が長くなるのも納得です。

まずは「Film Lions」の報告会です。 今年、グランプリを取ったのはChipotle, 'Cultivate Campaign'というもの。
アメリカの食品会社の長いCM。
食品を、薬品などを投与して大量生産する方法をやめて、もとの健康な状態に戻そうよ、というアニメーションのキャンペーンでした。 詳細はカンヌのWEBサイトをご覧ください。

審査員をされたTBWA\HAKUHODOの佐藤カズーさん。
モデレーターとして電通の古川裕也さんが参加されました。
最後に挙手で、この場のグランプリはどれか?ということで、「Chipotle」と、実際にカンヌでグランプリを争った英国の新聞「The guardian」の三匹の子豚が出てくるシリアスなCMと、カンヌでスピーチをした クリントン元大統領が、このCMが好き!と話した「DIREC-TV」シリーズ(もし、ディレクTVを見ないとこうなりますよ!というナンセンスなもの)の3本。
それに加えて、会場で古川さんがP&Gのロンドンオリンピック向けのすべてのママを応援するというキャンペーンの4本で挙手となりました。

会場では「The guardian」が最も挙手が多く、次はP&Gでした。
P&Gは「craft」(実際に制作する際の撮影や編集の仕上げまでのプロダクションワークのこと。)のチカラが、素晴らしかったです。
カズーさんのお話の中で知ったのですが、このCMのディレクターは昨年、フィルム部門でグランプリを受賞した「nike」のCM「Write the Future」と同じ方だそうです。(ちなみにこのnikeキのCMの制作費、何と25億円!)名前はAlejandro Gonzales Iñarritu。
ゴンザレスさん。ですね。

ちなみに先ほど出た「Craft」部門のグランプリは、熊の毛皮の敷物が映画の監督をするというフランスのテレビ局「canal+」のものでした。

Film部門も、現在ではTVで放送されたものとインターネットで流れているものが一緒に審査されるようになりました。
その中で、日本で制作されたインターネットを中心としたキャンペーン、インテルの「museum of Me」はGOLDの快挙でした。

いまは、審査が始まる前に、既に多くの方がそれらを見て知っているという状況から審査が始まる。
カズーさんはそれを、「already shared」という言葉を使って説明されていました。

そして、Web環境でみんなが見て、多くの方がAWARDSを決めているという状況が起きている、というお話は興味深いものでした。

この報告会の様子は、5回に分けてブログで連載していきます。

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