【映像翻訳】ようこそ先輩2014開催 今年はあの人気ドラマシリーズの翻訳者が先輩!
2014年2月25日 10:01
「映像翻訳者になる!」と言っても、勉強をしている時点ではあまり現実味がないもの。実際に到達した先輩の姿を見て、話を聞くことで、努力次第で憧れの「ドラマの翻訳者」になれることを、在学生に実感させるために始めた「ようこそ 先輩!」も今年で3回目。
1回目は、卒業して1~2年目で字幕・吹替・VO各ジャンルで活躍している3人の先輩に来てもらい話をしてもらった。
2回目は、卒業後東北新社で字幕演出の仕事に携わり、現在は制作の仕事に就いている田村先輩と、彼と同期で東北新社に入り、出産を機に退社。現在、子育てと翻訳の両立で奮闘している廉田先輩。
「今年は今までと違う切り口で、みんなにメッセージを伝えたいなあ」
何かいつも新しいことをしたいと考えている鈴木が、今年やってみようと思ったのは「作品」に焦点を当てること。
そこで思いついたのは、字幕翻訳を亀谷奈美さんと馬場亮子さんが担当をしているあの人気ドラマシリーズ「glee/踊る♪合唱部!?」という作品。
字幕演出を担当しているのは、鈴木のアカデミア在学中の同期で、現在講師もお願いしている神田直美さん。今年はこの3人の先輩に来てもらうことにした。
参加申込者に質問を書かせる欄を設け、事前に皆の興味のあることを調査。皆さんの関心の高い作品だったせいか、たくさんの質問が寄せられました。
「今までの『glee』の中で好きなシーンを教えてください」
「一番好きなキャラクターは誰?」
というようなgleek(gleeマニア)な質問から
「1話をどれぐらいの期間で翻訳しているのか」
「マニア向けの小ネタや、アメリカでポピュラーなことをどの程度入れるか」
「1つのドラマを2人で翻訳する場合、どのようなことに気をつけているか」
といった映像翻訳科の学生らしい質問、
「字幕の演出とは具体的にどんな仕事か」
「演出する時に気をつけていること、見ているポイント」
など演出に対する質問まで。
でも一番多かったのは、やはりミュージカル作品ということで「歌の翻訳について」の質問。
「曲名・歌詞の訳・アーティストについてどのように調べているか」
「有名な曲を訳す時に気をつけていることは?」
「曲の内容がストーリーと関連しているので大変な点は?」
「ラップの歌詞は?」
などなど。
鈴木が進行を務め、なるべく多くの質問を3人の先輩にぶつけているうちに、2時間はあっという間に過ぎました。
憧れの仕事に就いている先輩たちの話は、みんなを刺激してくれたのだろうか?努力すれば報われることが実感でき、もっと頑張ろうという気になってくれただろうか?
「君たちはright trackに載って進んでいるのだから、あとはいつ本気で取り組むかだけなんだよ。ぜひ数年後には君たちが壇上で話ができるようになってくれよ。」
鈴木の思いは伝わっただろうか?
この週は大雪が降らずにイベントができて本当によかった。忙しい中、話をしに来てくれた3人の先輩方、本当にありがとうございました。
映像翻訳科学科主任 鈴木 吉昭