【映像・広告】Inter Bee 2013 レポート
2013年11月20日 13:44
今年も国際放送機器展いわゆる「「Inter BEE」と呼ばれるイベントが行われた。放送局を中心とするTVメディア関係の人、そこに携わる撮影、編集、MA
そして放送ネットワークの構築などを行うすべてのジャンルの会社が集まる
年に1回のイベントである。11月13日から15日までの3日間。
多くの人がここ、幕張メッセに集まってくる。
各企業はそれぞれのブースを出し、そこで製品の紹介や製品を使った
事例などの紹介を行う。
放送や映像関係者はそれを見聞きし、今後の仕事に活かそうとする
という貴重なイベントである。
放送局はメッセと局の間に巡回バスを運行させているのを知って驚いた。
今年の特徴としてやはり「4K」映像ということが挙げられるだろう。
来年のワールドカップの放送で4K放送が開始される予定であり、
政府は7年後の「東京オリンピック2020」では、8K放送を行いたいということすら言われている。
これ以上高画質になってどうするの?
ということとともにスポーツ中継と高画質の放送の親和性は高い。
サッカーなどは引き画で見ていてどこにボールがあって
どんな選手が動いているのか?を俯瞰してみることができて
効果的なのは高画質の映像だからこそというのもある。
家電メーカーも4K対応のモニターを発売し始め、
カメラや編集機器もそれに対応してきている。
それの普及を後押しするのが安価でハイスペックのPCなどの開発だろう。
12月に発売予定のマックプロなどは
まさにそうした時代を睨んだ製品である。
マックプロはスーパーコンピューター並みの性能をもっているらしい。
会場はかなり広いのでセミナーなどを聴いたりするのならば
半日はかかると思って行った方がいいだろう。
僕が参加したセミナーは3つ。
最初にキャノンさんのブースで「中野裕之 監督」が自ら4Kで撮影した
音楽ドキュメンタリーのお話を聴いた。中野さんは自ら撮影もされた、
カメラはイオス1DーCのシネマで撮影をされた。
実際に撮影したカメラを前にお話をされた。
h海外に簡単にもっていけ、大きくないのでスナップを撮影している感覚なので、
撮影をとがめられることも少ない、
そしてそのカメラで4K動画が撮れるという凄さ。
現在の2KのHD解像度ならば4K画質の画面を自由にトリミングすることもできるというのもいい。
続いてAUTODESK社のブースで「太陽企画のSMOKEforMAC」の導入事例を伺う。
太陽企画のオフラインエディターたちがAVID編集の先を見据えて
いち早くSMOKEforMACを導入してオフラインからオンラインでなく
オフライン+オンライン という道を模索している過程についてリアルにお話をしてくれた。
SMOKEにはアビッドエディター向けとファイナルカットエディター向けの仕様などが
用意されておりショートカットキーなどが共用できるようになっている。
そしてAUTODESK社が得意とするマスク抜き(キーイング)やトラッキング機能
その他のエフェクトなどを利用しながら高機能な合成作業などが出来てしまう
これをパソコンベースの部屋で行えてしまうというのは
現在のポストプロダクションにとっては脅威でもあるだろうし
才能のあるコンポジターたちにとっては大きなチャンスでもある。
こうしたお話を聴いているとこれからますます技術やセンスを持った人の
時代になるんだなあ!ということを確信した。
今後SMOKEforMACの導入事例が今後ますます増えてくるだろう。
三つめのセミナーはAVIDのブースでの「スタートレック」を手掛けた
サウンドデザイナーとオフラインエディターの話。
AVIDメディアコンポーザーでオフラインする際に
サウンドデザイナーが用意した数々の音声を16CH分 くっつけて編集をする、その際の音声などのやりとりの話を具体的に聞いた。
protoolsを出している会社だけあって音声ということに対してとても
強力なツールが用意されている。今後さらにこうした境界がシームレスになっていくのかも
しれない。
撮影からオフライン、オンライン、サウンドデザインなどが一気にまとめて シームレスに作業ができるような時代がすぐそこに来ている。